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M&Aの現場(BLOG)

ポストM&A

先日、弊社が1年弱サポートさせて頂いた会社様のM&Aが成立した。
この会社様については、ご依頼を頂いてから2ヶ月程で、買い手候補は、ある程度固まっていたのだが、買い手様の諸般の事情により、実際の成約まで時間を要した。

本件では、ご依頼から10ヶ月後の成約ということになる。
業種にもよるが、M&Aは3ヶ月~6ヶ月程度で成立するのが一般的であるから、少し時間がかかった案件と言えるだろう。売主様にはいろいろご不安もあったであろうが、忍耐強く待って頂き、その間も緊張感を切らさず、好業績を継続された。
また、買い手の会社様も、無理に引き伸ばして条件交渉をされるようなことはなさらず、逆に、細かい点には拘泥せず、売り手様の事業上の本質に目を向けて頂くという、非常に器の大きい対応をして頂いた。

本件は、売り手と買い手の、事業上のシナジー効果も大きく、企業文化も近いところがあるので、非常にいいマッチングになったのではないかと思う。売り手の社長様は、今後も会社の代表として残り、大企業である買い手様のグループ企業として、ますます業績を伸ばしていかれることと思う。

案件成立後、売主の社長様より、“今後も、いい報告ができるように頑張ります”というメールを頂いた。
弊社は、M&Aが成立するまでしかお手伝いできないが、自ら手がけた案件については、やはり、その後もずっと応援する気持ちが強い。
素晴らしい決断をされた社長様のこれからの活躍を心より祈念している。

籠谷智輝

31/Jul.2008 [Thu] 19:05

M&Aと人間力

最近、遅ればせながら、D・カーネギーの“人を動かす”を読んだ。
人間力を高める至言が詰め込まれた素晴らしい本だった。

M&Aアドバイザーとしての仕事柄、日々、経営者の方々とお話させて頂く。
その度に痛感するのが、経営者の方々の器の大きさ・人格の素晴らしさと、私自身の人間としての未熟さである。
若輩者の私が、自己を人生・ビジネスマン・起業家の大先輩と比較すること自体がおこがましいが、自身の人間として成長の必要性を痛感して、焦燥する日々である。

D・カーネギーの“人を動かす”には、品格ある人間として、そうあるべき原理原則が書かれている。
そして、それらの多くは、私が日々お付き合いしている経営者の方々の立ち振る舞いに見て取れるものばかりだ。
成功した経営者は、自然と、人としての原理原則に従った行動をとるのだろう。

本を読んだからといって簡単に成長できる訳ではないのだが、少しでも素晴らしい経営者の先輩方に近づけるように、この本の一文一文を何度も噛締めたいと思う。

籠谷智輝

18/Jul.2008 [Fri] 19:03

M&Aと選択と集中

会社・事業の売却理由の一つに、ノンコア事業の売却とコア事業への集中がある。
ノンコアの事業を売却し、そこで得た資金をコア事業に投入するという話である。

このような相談には、例えば以下のようなパターンがある。
①ノンコア事業が赤字で、その負担に耐え切れなくなった
②ノンコアも将来のコアとして育成してきたが、伸びが鈍化、又は黒字化の目処が立たない
③ノンコア事業は堅調だが、コア事業が予想以上に伸びており、当該事業に一層の経営資源の投入が求められている

この中で、もっとも売却しやすいのは、言うまでもなく③のケースである。
ただ、③のケースであっても、タイミングを逃すと①②に転落する危険はある。コア事業への投資のために、ノンコア事業への資金的・人的投資が抑制された結果、ノンコア事業の業績が低下を始めるケースは、決して少なくない。

現状で利益が出ている事業を手放す意思決定は容易ではないだろうが、適切なタイミングで選択と集中に踏み切ることは、企業の成長過程において必要不可欠な経営判断であると思う。

籠谷智輝

09/Jul.2008 [Wed] 18:47

M&A金額の減少

2008年上半期のM&A金額は前期比で大幅に減少したようである。
サブプライム問題の影響で、投資ファンド等の資金調達が困難になり、大型案件が減少したことが主因だと言う。

中小企業のM&Aにおいては、ファンドによるM&Aの減少の影響は大きくない。ただし、中小企業のM&Aも、マクロの経済事情には少なからず影響される。景気の先行きが不透明な時には、買い手がM&Aについて慎重になるからだ。不動産等の一部業種においては、この兆候が出てきており、案件の成約が以前に比べて難しくなってきている。

ただ、全般的には、弊社の事業領域である中小企業のM&Aマーケットは、拡大を続けているようだ。弊社の月次の相談件数も継続して増加傾向にある。

友好的M&Aによる円滑な事業承継のサポートは、不況時にこそ求められるサービスなのかもしれない。
1件でも多くのM&Aをサポートできるよう、弊社のマーケティング・サービス内容をより良いものに進化させていきたい。

籠谷智輝

01/Jul.2008 [Tue] 18:45

M&Aの買い手の品格

M&Aのプロセスが進んでいくと、買い手の担当者と売り手の社長が面談するという局面が出てくる。
この場合の買い手サイドの対応が、その後の交渉や最終的な売り先の選定に影響を及ぼすことが少なくない。

M&Aにおいて、買収金額というのは、売り手の決断に影響する大きな要素の一つである。
ただし、その金額の多寡だけで、売り手が意思決定をするわけではない。
買い手に対する印象、買収後の会社の運営方針、従業員の雇用の維持、企業のカルチャーの維持等、意思決定の要素は多種多様である。
その中でも、特に、最初の面談時の第1印象というものが、売り手の決断に大きな影響を与えている、と感じる。

M&Aにおいて、買い手は、クリアにしたい様々な疑問・質問を抱えているものであり、いきおい、売り手社長との面談時に、尋問口調・批判的見方に陥りがちである。しかし、これでは、売り手社長の気分を害しかねない。聞くべきことはしっかり聞くが、その聞き方はあくまで穏やかに、かつ売り手の気分を害さないように配慮するべきである。

また、面談時にどのレベルの職責者を連れてくるかで、売り手の印象は大きく変わる。より上席者が同席するほど、買い手の意欲が伝わり、売り手の好感度が高まるのは言うまでもない。
先日も、ある会社のトップ面談の際に、買い手担当者が社長を連れて来たという例があった。買い手社長は、海外出張等の合間を縫って、決して近場ではない売り手の本社工場まで足を運んだ。この売り手の社長は、買い手側が社長を連れてきたことに、大変驚き感激されていた。他の買い手は、担当者レベルが面談対応していたので、特にその思いが強かったようだ。
大企業であればあるほど、第一段階の面談時点で、社長を連れてくるのは難しいだろう。ただ、その場合もできるだけ上席の職責者を連れてきた方が、売り手サイドの印象が良くなることは間違いない。

さらに、買い手の中には、常識的な礼儀を欠いた態度で面談に臨む会社もある。そもそも“買ってやる”という態度、ぶっきらぼうなしゃべり方、ノーネクタイでやってくる、ソファーでふんぞり返る、売り手の社長の経営方針に対して余計なお世話のアドバイスをする等、横で聞いていて冷や汗をかくときがある。
上述の社長を連れてきた買い手候補は、売り手に対してしっかりと礼儀を尽くされていた。社長の功績を褒める、従業員の方に丁寧に挨拶する、翌日お礼の電話を入れるなど、アドバイザーの私が見ていても気持ちよくなる対応であった。

中小企業を買うということは、オーナー経営者の人生を買うということに等しい。
買ってやる、という態度は、そもそも筋違いであり、オーナー経営者に対する敬意を決して欠いてはならない。

M&Aの買い手にも品格が求められている。

籠谷智輝

22/Jun.2008 [Sun] 18:43

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