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M&Aの現場(BLOG)

中小企業の問題・課題

思いつくままに、いくつか述べてみたいと思います。

・設備過剰
最近製造業 で売却の相談を頂く会社のほとんどが設備過剰に陥っている。過去に作った工場の稼働率が低い。借入金も結構残っている。

リストラをして、且つ直近は若干売上が待ち直して来てはいるが、損益分岐点に達していないか、とんとんレベル。

中国等の新興国に仕事を奪われており、大幅に回復する見込みが立たない。

・将来展望が描けない
また本格的な人口減少時代に入り、ほとんどの市場が縮小かよくて横ばいの中、将来展望が描けない。

リーマンショック以降、社内に息子さんがいるにも関わらず、息子には継がせられないと言って、第三者に売却を希望するケースが増えている。

・内部留保が少なすぎる(自己資本比率が低い)
日本は先進国の中でトップの法人税率ということもあり、経営者は会社に利益を残すくらいなら役員報酬でとりたいと考えている。

それで、毎年、役員報酬(年間一定にしなければならない)をいくらに設定すれば、利益を出さないで済むかということに頭を使っている。

その結果、内部留保が薄い(自己資本比率が低い)会社が多く、ひとたび売上が下がり赤字になれば、すぐ債務超過、倒産危機ということになりがち。法人税率を他の先進国並みに下げて、個人所得の累進課税を強くして、経営者に会社にお金を残すようなインセンティブを与えた方が良いと思う。

(一部与党内に、内部留保するくらいなら従業員への給与を厚くせよとして、内部留保課税の強化を主張している向きがいるのは極めて遺憾で本末転倒。内部留保を薄くすると会社の倒産リスクが高まり、従業員の失業リスクが高まる。)

・経営者の会計知識不足
売上、借入金額、自分の役員報酬額は皆さんご存知ですが、驚くべきことに、自社の利益、純資産額等も知らず、決算内容をよく理解していない経営者が非常に多い。

顧問税理士に任せっきり、言いなりになっているケースが多い。

例外はもちろんありますが、経営者の会計知識と業績は相関関係があるように思う。

・労働市場におけるリスク・リターンが不釣り合い
これは必ずしも中小企業の問題ではなく、日本の労働市場全体の問題ですが、本来ファイナンスの世界では、リスクとリターンが釣り合うことが前提で、ハイリスク・ハイリターン、ミドルリスク・ミドルリターン、ローリスク・ローリターンとなるべきところ、日本の大企業(外資ではなく日系企業)のサラリーマン(正社員)は、権利が過剰に保護されており、ローリスク・ミドルリターンとなっている。

起業家がハイリスク・ハイリターンなのはいいとして、大企業のサラリーマンがローリスク・ミドルリターン、派遣社員(非正規社員)がミドルリスク・ローリターンとなるネジレ現象が起きている。

その為、本来なら、起業家となって、ベンチャー企業でイノベーションや創造性をもっと発揮することができる人材が、一見おいしい大企業のサラリーマンに留まり、仕事がつまらなくて悶々としている。

従って、大企業のサラリーマンの権利を薄くし(例えば、解雇条件の緩和)、非正規社員の権利をもっと厚く(例えば、同一労働・同一賃金)して、労働市場のリスクとリターンが釣り合うようになれば、大企業からベンチャー企業(成長を目指す中小企業がベンチャー企業)に人材が流れ、中小企業、ひいては日本経済全体の活性化につながると思う。

敢えて問題点を上げていますが、もちろん優秀な中小企業からもよくご相談を頂いています。
途中から意見表明のようになってしまい恐縮です。

藤井一郎

14/May.2010 [Fri] 20:48

多忙な社長

M&Aの仕事をする中で、なかなかスケジュールが空かない多忙な社長に時々出会う。
多忙な社長には、実は、ご高齢の社長が多い。

多忙の理由は、概ね以下のとおりと推察される。
①持病があり、週のかなりの時間を病院通いに当てている。
②言葉が怪しくなり、しゃべるスピードが落ちてきているため、社内会議が長時間化している。
③社内のあらゆる業務に首を突っ込んでいる。

3つの内のどれであっても、経営者としての適格性には、少々疑問が生じる状況だ。
特に②と③については、社員も苦労しているだろう。③が悪化すると、営業責任者を降格にして社長が営業部長を兼任してしまうという『逆権限委譲』まで、生じていることもある。
さらに、問題が深刻なのは、社長自身は自分が忙しいことを社員の能力のせいだと思いこんでおり、また、ワンマンであるため、周りにそれを指摘できる人間が誰もいないことである。

当然の帰結として、このような社長の会社は、業績低調である。
「貧乏暇なし」という言葉がある。
「貧乏で生活に追われて、時間がない」ということだが、社長はその因果関係を逆に考える必要があるかもしれない。

籠谷智輝

30/Mar.2010 [Tue] 20:45

引退の年齢

M&A現場、良く聞く社長のセリフがある。
「もう、○○歳ですから」

会社売却の理由に、年齢を挙げる社長は多い。
ただ、自分が潮時と感じる年齢は様々のようだ。
「50歳までには引退したい」
「もう60歳なので・・」
「70歳を過ぎたので・・」

先日のあるトップ面談。
売り手の社長(77歳)が、「私はもう歳なので・・」と言うと、
買い手の社長は、「私は、まだ80歳です。(笑)」と応答。

人間は、意欲と明晰な頭脳さえ維持できれば、何歳まででも会社経営ができるのだろう。
逆に、意欲が下がってしまえば、若くても、経営からは退くべきだと言える。
もう○○歳なのか、まだ○○歳なのか、もう少し深堀したい、興味深いテーマである。

籠谷智輝

24/Mar.2010 [Wed] 20:44

M&Aは縁のもの

「中小企業のM&Aでは縁が全て」、そのように言われることがある。

先日同席したトップ面談でも、それを感じる瞬間があった。
その面談では、初対面ということもあり、お互いに警戒心があるのか、少々ぎくしゃくしている感があった。
互いの会社の概要・沿革を説明する中で、社長同士が同郷ということが判明し、さらに共通の知人が存在することが分かった。
売り手の社長の学校の先輩が、買い手の社長の昔の直属の上司だったのだ。
両社長とも、その人物とは未だに交流があり、大変親しい間柄とのことだった。
この共通の知人の存在で、ぐっと和やかな雰囲気になり、話も弾んだ。

M&Aでは、売り手、買い手ともに相手に対しての不安感がある。共通の知り合いがいる等、なんらかの縁・つながりがあれば、たとえそれがほんのささやかなものであっても、不安感は大きく緩和される。

中小企業のM&Aでは、売り手にとっても、買い手にとっても、100%理想どおりの相手というのは、まず出てこない。魅力を感じる要素もあれば、不安に思う部分も必ず存在する。そんな中で、お互いこの相手と一緒になろうという決断を、最後に後押しするのが、社長同士が感じていた小さな縁だったりする。

縁というものは、主体的にコントロールしたり、演出したりできるものではないだろう。しかし、他愛のないやりとりや会話の中で、縁の糸口をつかむことはできるかもしれない。
M&Aのアドバイザーとして、経済合理性に偏重することなく、人間味のある視点をもって、ささやかな縁の端緒にも、しっかりと目配りしていきたいと思う。

籠谷智輝

09/Mar.2010 [Tue] 20:42

電光石火

今週譲渡が成立した案件は、初回のトップ面談からわずか9日目にして最終契約書の調印となった。

売り手側の理由で急ぐ必要があったのだが、その間に、条件交渉、デューデリジェンス、契約書作成等(通常は2-3ヶ月かかる)まさに関係者が電光石火で成し遂げた感じであった。

今後、弊社がM&Aビジネスをやり続けても、永遠にこのスピード記録を抜くことはできないだろう。

藤井一郎

19/Feb.2010 [Fri] 20:40

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