株式譲渡とは

2025.12.23 更新

  • M&A基礎知識

株式譲渡とは、売り手企業の既存株主がその保有株式を買い手企業に譲渡し、買い手企業はその対価として現金を支払う手法です。
株式譲渡は、中小企業のM&Aにおいて最も多く利用されています。

株式譲渡のメリット・デメリット

株式譲渡のメリット・デメリットを、複数の視点からご紹介します。

事業譲渡との比較

株式譲渡は、事業譲渡と比較し、以下のようなメリット・デメリットがあります。

買い手(買収企業)【メリット】
・手続きが容易
・持ち株比率の設定が柔軟
・資産・契約等の引継ぎが簡便

【デメリット】
不要な資産、偶発債務、簿外債務を引継ぐ可能性
売り手(被買収企業の既存株主)【メリット】
・手続きが容易
・売却株式の比率の設定が柔軟
・譲渡益の税率が低い(20.315%)

【デメリット】
議決権の過半数以上の株式を売却した場合、経営権を失う

株式交換との比較

また、株式譲渡は、株式交換と比較し、以下のようなメリット・デメリットがあります。

買い手(買収企業)【メリット】
手続きが容易

【デメリット】
現金の用意が必要
売り手(被買収企業の既存株主)【メリット】
・手続きが容易
・現金が手に入る

【デメリット】
・売却時に課税が発生(株式交換では、一定の条件を満たし場合、交換により取得した株式を売却するまで課税が発生しない)
・株式交換の方が低い税率10%が適用される場合がある(上場企業の株式)

株式譲渡の手続

定款に株式譲渡制限を定めている会社の場合、株式譲渡の手続の流れは以下のとおりです。

①買い手と売り手が譲渡価額等の条件につき合意

②買い手と売り手が株式譲渡契約を締結

③売り手が取締役会に譲渡の承認を依頼

④取締役会にて承認

⑤株式の引渡・譲渡対価の支払

株式譲渡の税務

株式譲渡の税務は、会社の状況によって異なります。ここでは、「売却益に対する課税」と「譲渡価額が時価と著しく乖離する場合」の2つのパターンに関してご説明します。

売却益に対する課税

売却益に対する税率とその内容は以下のとおりです。
※ 法人の課税所得金額により実行税率は異なります。

個人株主・株式の売却益(譲渡所得)について、申告分離方式により所得税等が課税される。
・売却益 = 譲渡金額 - (取得原価+譲渡経費)
・株式の取得原価については、概算取得費として、譲渡金額の5%とみなすことができる。
・譲渡所得は、他の株式譲渡損失と通算することができる。

【税率】
20.315%
法人株主・株式の売却益について、総合課税方式により、他の法人所得と同様に法人税等が課税される。
・売却益 = 譲渡金額―(取得原価+譲渡経費)
・概算取得費の適用はない。

【税率】
29%~42%(※)

譲渡価額が時価と著しく乖離する場合

譲渡価額については、第三者間で成立した価格であれば、税務上、基本的には問題とはなりません。ただし、この譲渡価額が財産評価基本通達等に基づき算定された時価と著しく乖離している場合には、買い手側の法人で受贈益計上や寄付金認定の問題が生じ、余分な税金が発生する可能性がありますので、注意が必要です。

売り手(個人)【譲渡価額が時価より著しく低い場合】
時価により譲渡したとみなして譲渡所得が計算される。

【譲渡価額が時価より著しく高い場合】
譲渡価格と時価の差額は、一時所得として課税され、残りの売却益は申告分離課税により20.315%が課税される。
売り手(法人)【譲渡価額が時価より著しく低い場合】
譲渡価額と時価の差額が寄付金と認定され、一部損金不算入となる可能性がある。

【譲渡価額が時価より著しく高い場合】
譲渡価額と時価の差額が受贈益として課税される。
買い手(法人)【譲渡価額が時価より著しく低い場合】
譲渡価額と時価の差額が受贈益として課税される。

【譲渡価額が時価より著しく高い場合】
譲渡価額と時価の差額が寄付金と認定され、一部損金不算入となる可能性がある。

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