
- M&A基礎知識
事業譲渡とは
中小企業のM&Aで最も利用頻度が高い手法は、「株式譲渡」です。これは、株式譲渡は手続きが最も簡便で、売り手にとって税金が安くなることが多いためです。 その株式譲渡に次いでよく利用される手法が、「事業譲渡」です。
2026.01.20 更新

弊社インテグループは、着手金・中間金を取らない完全成功報酬制で中小企業の会社譲渡を支援するM&A仲介会社です。
弊社では、ホームページでの情報提供に力を入れており、経営者様に役立つ情報を随時更新しています。その結果、「他社に比べ非常に見やすい」、「情報量が豊富で便利」、「会社譲渡の意思決定に役立った」等のご好評を頂いております。
一方、弊社ホームページの情報量が増えるにつれて、ホームページ内において必要情報を探すのに時間がかかる等の指摘もされるようになりました。
そこで、「会社譲渡」に興味がある経営者様にターゲットを絞って、そのような経営者様にとって重要と考えられる情報を、「会社譲渡の完全成功マニュアル」として1ページに集約しました。
当ページを一読いただけば、「会社譲渡」についての全てを理解いただけます。
さらに、項目別に詳細の情報を知りたい方には、詳細内容を記載したページへのリンクも付けておりますので、そちらをご参照ください。
「会社譲渡」とは、会社の一部の事業だけを譲渡する「事業譲渡」とは異なり、会社を法人格ごと譲り渡すことです。
会社譲渡(株式譲渡)と事業譲渡の違いは以下のとおりです。
■売り手
| 会社譲渡 | 【税金】 譲渡益に所得税(20.315%)が課税される。 【手続き】 手続きが簡便。 【その他】 基本的に全ての事業・資産を譲り渡すことになる。 |
|---|---|
| 事業譲渡 | 【税金】 譲渡益に法人税(29%~42%)が課税される。 【手続き】 契約のまき直しが必要で煩雑。 【その他】 継続保有したい事業・資産を法人格ごと残すことができる。 |
■買い手
| 会社買収 | 【税金】 投資額に節税効果なし。 【手続き】 手続きが簡便。 【その他】 基本的に全ての事業・資産・負債・顧客・従業員を包括的に承継することになる。 |
|---|---|
| 事業買収 | 【税金】 ・営業権は5年で償却でき、投資額に節税効果あり。 ・譲渡資産に不動産が含まれる場合には、不動産取得税・登録免許税が必要となる。 【手続き】 契約のまき直しが必要で煩雑。 【その他】 ・必要な資産のみ選択的に承継できる。 ・簿外負債・偶発債務の承継を回避できる。 ・顧客・従業員の継承漏れが生じるリスクがある。 |
会社譲渡には以下のようなメリットがあります。
経営者様が企業を譲渡する理由は、主に以下の5つに分類されます。
関連リンク:M&A成約実績
他社への譲渡の前に、従業員への会社譲渡を検討する経営者様は少なくありません。しかし、従業員への譲渡には以下のようなハードルがあり、容易ではありません。
逆に、意欲・能力ともに後継者足り得る従業員が存在し、無借金の会社であれば、従業員に会社を承継できる可能性があるといえます。
会社譲渡を決断した経営者様にとって、一番の関心事は、「自社が譲渡できるのだろうか?」ということだと思います。
たしかに、譲渡可能な中小企業は全体の数%と言われており、非常に狭き門です。
しかし、自分の会社なんか売れないと自己診断してしまうのは禁物です。
実際、「うちの会社なんか売れないですよね?」と経営者様が自社を過小評価されている場合でも、譲渡可能性が十分見込まれるケースが少なくありません。
会社の譲渡可能性の判断は、業界、企業規模、業績、財務状態、成長性、買収ニーズの強弱等様々な要素を考慮する必要があり、実績とノウハウのある専門家でなければ困難です。
インテグループでは、譲渡可能性の無料診断サービスを提供しています。
関連リンク:企業価値算定サービス
中小企業の譲渡見込額の算定方法としては、「年買法」が最も一般的です。
年買法とは、会社の譲渡価額を、「時価純資産額+営業権」という算式で計算する方法です。
年買法における営業権は、会社の実質利益の2年~5年分として算定されます。
営業権として何年分の利益をみるかは、会社規模、財務状態、成長性、買収ニーズの強弱等により変わるため、具体的な譲渡見込額を知りたい方は、中小企業のM&Aに実績のあるアドバイザーにご相談することをおすすめします。
その他、譲渡見込価額の評価方法は、DCF法、配当還元法、類似会社比準法等がありますが、いずれも中小企業の企業価値評価ではあまり利用されません。
関連リンク:企業価値とは
会社譲渡の成功のポイントは以下のとおりです。
譲渡時期として適切なのは業績が好調の時です。しかし、業績好調時には、会社譲渡の決断は先に延ばしがちで、その後、環境が変化して譲渡条件が下がってしまうケースが良くあります。
また、資金繰りが行き詰ってどうしようもなくなってから相談に来るケースも少なくありません。資金繰りに詰まっている状況での会社譲渡は、非常に困難です。
会社譲渡のベストタイミングは、経営者様の経営意欲が低下した時です。
業績や景気動向に惑わされず、仕事・会社に対するご自身の意欲・情熱の低下に気づいたら、会社譲渡を真剣に考えてみましょう。
関連リンク: いつが会社の売り時か
経営者として、自社にできるだけ良い価格をつけてもらいたいのは当然です。一方、買い手としては、一定期間での投資回収が見込まれる適切な価格での買収を希望します。
不当な価格で安売りする必要はありませんが、利益と純資産額に基づいた売買金額の相場がありますので、その相場を大きく逸脱した金額を希望すると、譲渡のチャンスを逃す可能性が高くなります。
買い手候補に、「上場企業限定」、「同業他社はNG」といった形で条件を付け過ぎると、譲渡が成立する可能性は低くなります。未上場の会社でも立派な会社は多いですし、同業他社の方が買収後のシナジーが出やすいケースもあります。
どうしても譲れないという条件以外は、柔軟に考えておくべきです。
会社譲渡の成否を握るのはM&Aの専門家たるアドバイザーです。実績豊富な信頼できるアドバイザーに依頼することが、会社譲渡成功の最大のポイントです。
関連リンク: M&A仲介会社の選び方
会社譲渡の手数料としては、アドバイザー報酬、税理士・弁護士への報酬、株券発行費用等があります。
税理士・弁護士への報酬は、アドバイザー以外にセカンドオピニオンを求める場合に稀に発生しますが、顧問契約の範囲内で無償で行われることが多く、高額になることはありません。
また、株券発行費用は、印刷した株券が存在する会社や株券不発行会社では必要ありませんし、新たに発行する場合でも数万円程度です。
手数料の中で金額が大きくなるのが、M&Aアドバイザーに対する報酬です。
アドバイザーへの報酬は、①着手金、②月次報酬(リテナーフィー)、③中間金、④成功報酬の4種類に大別されます。
① 着手金
着手金とは、業務を依頼した場合に発生する手数料で、相場的には50万円~200万円です。
② 月次報酬(リテナーフィー)
月次報酬(リテナーフィー)とは、毎月一定額発生する手数料です。
③ 中間金
中間金とは、基本合意の締結等一定の段階までプロセスが進んだ場合に発生する手数料で、成功報酬の10%~30%が相場です。
④ 成功報酬
成功報酬とは、会社譲渡が成立した場合に発生する手数料で、レーマン方式という料率表に基づいて算定されます。中小企業の譲渡では、通常、譲渡価額×5%で計算されます。
着手金、月次報酬、中間金の問題点は、会社の譲渡が成立しない場合でも費用が発生することです。依頼主は、望んだ譲渡ができないという精神的な負担に加え、金銭的にも大きな負担を強いられることになります。
インテグループでは、業界に先駆けて完全成功報酬制を採用しており、着手金、月次報酬、中間金を一切いただいていません。これにより、無用なリスクがなく、納得・安心して利用できると依頼者様から高いご評価をいただいています。
関連リンク:料金体系
株式譲渡により譲渡益が発生した場合、譲渡益に20.315%の所得税がかかります。
譲渡益を計算する場合には、譲渡した株式の取得価額(出資額・相続額等)及び譲渡に要した費用(アドバイザーへの手数料等)は、譲渡価額から差し引くことができます。
なお、税率は、譲渡益の多寡を問わず、一律20.315%となります。
会社譲渡を悩んでいる経営者様の相談先としては、顧問税理士、銀行、M&A仲介会社等があります。
税理士や銀行はM&Aの専門家でなく、ノウハウや買い手情報を持っていません。したがって、彼らに相談しても、最終的に提携先のM&A仲介会社を紹介されるだけです。
また、会社譲渡により顧問税理士やメインバンクが変更されるケースは多く、税理士や銀行にとっては、取引先を失うリスクのある会社譲渡について(本来推奨すべき状況であったとしても)否定的なアドバイスをする場合があります。
したがって、会社譲渡を検討している場合には、実績豊富なM&A仲介会社に相談するべきです。
会社譲渡のアドバイザーには様々なタイプの会社があり、案件の規模及び報酬体系で分類できます。
案件の規模では、大企業を主な対象としている銀行・証券会社と、中小企業を専門にしているM&A仲介会社に大別されます。売上が数十億以下の会社であれば、M&A仲介会社に依頼するべきです。
報酬体系では、着手金をとる会社と、完全成功報酬の会社に大別できます。
基本的には、完全成功報酬制のM&A仲介会社に依頼すべきです。
着手金を取る会社の場合、着手金欲しさに譲渡可能性が低い案件を引き受けたり、過大な譲渡見込価額を提示したりしているのではないかという疑念がどうしても付き纏います。また、最終的に会社譲渡が成立しなかった場合でも着手金は返金されず、依頼主にとって負担となります。
M&Aアドバイザーは、M&A仲介とファイナンシャル・アドバイザー(FA)に分類されます。M&A仲介会社は、売り手と買い手の双方間に立って中立の立場でM&Aを支援する会社であり、FA会社は売り手と買い手のいずれか一方の立場で助言を行う会社になります。FA会社は大規模なM&Aを対象としているケースが多く、中小企業のM&AではM&A仲介会社が選ばれることが多くなっています。
関連リンク:M&A仲介とFAの違い
中小企業の譲渡方法としては、ほとんどのケースで「株式譲渡」が利用されます。
株式譲渡は、数あるM&Aの手法の中で、手続きが最も簡易であり、かつ、譲渡による利益への税率が一律20.315%と大変有利になっています。
また、株式譲渡では、会社の所有者である株主のみが変わり、会社の役員、従業員の雇用・処遇、取引先や顧客との契約関係等は原則維持されるため、会社譲渡の影響を最小限に抑えられます。
その他、会社譲渡の手法としては、「合併」「株式交換」「会社分割」等がありますが、いずれも中小企業の譲渡で利用されることはほとんどありません。
関連リンク:M&Aの手法
会社譲渡の流れは以下のとおりです。
① 無料相談
② 秘密保持契約の締結
③ 決算書の提出
④ 譲渡可能性・譲渡見込価額の算定
⑤ アドバイザリー契約の締結
⑥ 打診用資料の準備
⑦ 買い手候補の選定
⑧ 買い手候補への打診開始
⑨ 質疑応答・追加資料の準備
⑩ トップ面談
⑪ 意向表明(条件提示)
⑫ 基本合意契約の締結
⑬ デューデリジェンス(買収監査)
⑭ 最終契約書の締結・譲渡の実行
関連リンク:譲渡のご支援
会社譲渡は、通常、ご依頼頂いてから3か月~6か月程度の時間がかかります。
また、譲渡が成立しても、すぐに全ての職務から解放される訳ではなく、一定の引き継ぎが要求されます。特に、社長の役割・影響が大きい企業では、従来の代表取締役としての職責を一定期間継続することが条件となるケースもあります。
引継期間としては、通常は1か月~6か月ですが、長い場合には2年という事例もあります。引継期間は、売り手社長の事情(年齢・健康状態・希望)も考慮して、買い手との話し合いの結果決定されます。
会社譲渡のために準備すべき事項は以下のとおりです。
書籍やM&A仲介会社のホームページ等で、会社譲渡のメリット、流れ、注意点等の基礎的な情報を収集しておきましょう。
M&A仲介会社のホームページで各社の情報を収集しましょう。
注視すべきポイントは、報酬体系(特に着手金の有無)、得意分野、成約実績、経営陣やアドバイザーの経験等です。
まともな仲介会社であれば、これらの情報は全てホームページ上で公開してあるはずです。報酬体系や過去の成約実績が明示されていないページや、経営陣の顔が見えないようなページの会社は避けた方が賢明です。
会社譲渡に動きだすと、様々な資料が必要になってきます。下記18に一般的な必要資料のリストを記載していますので、ご参照ください。改めて作成が必要な資料がある場合は、事前に準備しておくと良いでしょう。
会社譲渡に関連して必要となる契約は以下のとおりです。
秘密漏洩を防止するため、情報開示の前に、M&A仲介会社及び買い手候補と締結します。
秘密保持の範囲や秘密保持期間等が規定されます。
アドバイザリー業務を依頼する際に、M&A仲介会社と締結します。
着手金、成功報酬、専任依頼等が規定されます。
大まかな譲渡条件に合意した場合に、買い手候補と締結します。
譲渡金額、時期、独占交渉権等が規定されます。
最終合意した場合に、買い手候補と締結します。
譲渡金額、譲渡日、表明保証等が規定されます。
会社譲渡のために、最低限必要となる資料は以下のとおりです。
インテグループでは、経営者様からの無料相談を受け付けています。
ご相談をいただいたからといって、無理な営業や強引な勧誘は一切いたしませんので、お気軽にお問い合わせください。
ご相談内容については、秘密を厳守いたします。
当コラムに掲載されている情報は、一般的な情報提供を目的としています。
情報の正確性、完全性、最新性については細心の注意を払っていますが、内容を保証するものではありません。また今後の改正等により内容に相違が生じる可能性があります。税法や法律に関する個別、具体的な対応は必ず税理士等の専門家へご確認ください。
当コラムの情報を利用して読者が行った一切の行為、およびその結果生じた損害等に関し、弊社は一切の責任を負いません。

中小企業のM&Aで最も利用頻度が高い手法は、「株式譲渡」です。これは、株式譲渡は手続きが最も簡便で、売り手にとって税金が安くなることが多いためです。 その株式譲渡に次いでよく利用される手法が、「事業譲渡」です。

どのような会社が売却しやすいか、つまり買い手にとって魅力があるかについて「社内体制」「M&Aのプロセス」「財務内容」「業種・ビジネスモデル」の観点からご説明いたします。 以下は、これまで弊社の仲介で成功裏に譲渡できた会社の特徴を列挙したものですが、実際この全てに当てはまる会社はありません。この中でいくつかでも当てはまっていれば売却できる可能性があります。 シナジー等の存在により、他社から見た貴社の企業価値が、経営者様ご自身による評価を上回ることも十分考えられますので、ご自身で判断される前に、専門家にご相談下さい。 弊社では、無料で売却可能性について診断させていただきます。また今すぐではないが、数年後に売却を考えたいという経営者様に対しても、M&Aの観点から今度どのように会社運営をすべきかについてアドバイスさせていただきます。

企業価値(Enterprise Value)とは、負債価値(Debt Value)と株主価値(Equity Value)の合計をいいます。 例えば、企業価値が100億円の会社であっても、負債価値が0であれば、株主価値は100億円ですが、負債価値が80億円であれば、株主価値は20億円ということになります。 負債価値とは、有利子負債(銀行借入金・社債等)の価値の総和で、一般的には、借入金の額面総額と考えて差し支えありません。 株主価値とは、発行済株式の価値の総和で、上場企業でいうところの株式時価総額(一株当たりの株価×発行済み株式総数)であり、株式額面の総額ではありません。 株式を譲渡する場合には、株主価値が譲渡価額交渉の出発点となります。
