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社長の引退年齢について

先日、成約した案件の売り手社長は60歳でした。
心身ともに健康で、仕事も順調。
一般的には、引退を考えるタイミングではないかもしれません。
しかし、社長は、もともとサラリーマンの退職年齢である60歳で、経営から身を引こうと考えていらっしゃったそうです。

弊社にご相談頂く社長の年齢は様々です。
20代半ばの若手社長もいらっしゃれば、80歳目前の大先輩もいらっしゃいました。
歳の取り方や人生感は、個人個人異なります。
したがって、一概に何歳で引退すべきという普遍的な基準など、設定のしようがありません。

ただ、一つ言えるのは、引退の年齢をしっかり決めておいた方が、スムーズに引退できるということです。

社長が引退するには、主に以下の3つのパターンしかないでしょう。
①後継者に任せる
②会社を清算する
③会社を売却する

①の後継者に任せる場合、自分の子息が事業を継承する意欲があれば良いですが、従業員に引き継がせるには、いろいろと難しい問題があります。(従業員への承継のハードルについてはこちらもご参照ください
また、子供にしろ、従業員にしろ、後継者として任せるためには、10年、20年の時間をかけて、後継者として育成しておく必要があります。
そのような育成は、自分の引退時期を考えて、十分な時間的余裕をもって進めていくべきでしょう。

②の会社の清算は、取引先・従業員のことを考えると、そもそもあまり良い選択とは言えません。

また、③の会社の売却も、決して容易な選択肢ではありません。
今日思いついて、明日会社が売れる訳ではないのです。
そもそも、買い手が出てくるような魅力のある会社である必要があります。
また、現在の会社が良い状態であったとしても、決断をずるずると先延ばしにして、業績が悪化してから売却に動き出すようでは、買い手が見つかる可能性は低くなってしまいます。

結局、後継者に任せるしろ、他社に売却するにしろ、スムーズに引退するには、前もって準備をしておく必要があるということです。

今回の売り手の社長様は、自身の引退年齢を明確に意識して、会社経営をしてこられました。
当初は、従業員への承継を意識して動いてこられたようですが、残念ながら、経営を任せるに足る社員を育てることができず、弊社の支援のもと、会社を譲渡することを決断されました。

誠実な社長の人柄を反映するように、会社の財務内容は、おかしな投資や無駄な経費のない筋肉質なものでした。
その背景には、いつか従業員(もしくは他社)に継承するという意識があったのだと思います。
これまでの会社の歴史を語られる社長の言葉の節々に、誰に見せても恥ずかしくないような会社経営をしてきたとの自負が感じられました。

全ての経営者に、引退の時期はかならず訪れます。
それが、5年先でも、10年先でも、良いと思います。
自分がいつ引退したいのか、一度、真剣に考えてみてはいかがでしょうか?

籠谷智輝

 

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28/Jun.2012 [Thu] 15:48