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2代目若手社長の決断

先日、成約した案件の売り手のA社長は、まだ40代の若い社長様でした。

お父様が創業された会社を、20代で引き継がれ、堅実な経営を続けてこられました。
会社を引き継いだ時、先代が不動産投資で失敗しており、会社は大きな負債を抱えていたそうです。
引継後、A社長は本業に徹し、また、営業スタイルを時代にあったものに変えるなど、大幅な経営改革を行いました。
その結果、財務は劇的に健全化され、弊社に売却のご相談を頂いた時には、実質無借金の優良企業となっていました。

会社は順調。
社長も若く、健康。
にもかかわらず、A社長が売却を決断されたのは、従業員の将来を考えてのことでした。

中長期的には、現業では、相当程度の規模がなければ、生き残れない。
社員の雇用・処遇を考えると、会社が良い状態のうちに、大手グループの傘下に入るのが最善と考えられたのです。

2012年は、団塊の世代が65歳を超え始める年です。
今後5年間で、多くの中小企業の経営者が引退をする、又は、引退を考え始めると言われています。
しかし、引退の決断は簡単ではありません。
特に、事業が順調に行っている時など、まだもう少し、まだもう少しと、先延ばししてしまいがちです。

実際、A社長も、会社売却については、悩むこともあったようです。
しかし、最終的には社員のことを第一に考え、すっぱりと決断されました。
業界の将来展望についての鋭い洞察と、従業員のためという目的意識に基づいた、本当に、素晴らしい決断だったと思います。

今後、社長は、ご自身で起業された別事業に注力される予定です。
その別事業は、今後の成長性が期待されるもので、社長の人間性と決断力があれば、順調に伸びて行くことは間違いありません。

新事業でのA社長のますますのご活躍を祈念いたします。

籠谷智輝

01/Mar.2012 [Thu] 21:37