M&Aの現場(BLOG)

2代目経営者の決断力

最近、2代目、3代目経営者からの会社売却のご相談が増えてきています。
以前は会社売却の相談は、創業社長から受けるケースが大半だったのですが、最近では、父親から事業を承継した2代目、3代目の社長からの相談も増えてきています。

創業社長と比べた場合の2代目、3代目の経営者の特徴は、売却を決断する見切りの良さです。

会社を売却する理由は様々です。
高齢、健康不安、別事業への進出、アーリーリタイア、将来への不安、等々。
しかし、売却したいなあというぼんやりした願望が、実際に会社を売却するというはっきりとした決断に変わるには、かなりの時間がかかります。
特に、自分で創業した会社であれば、経済的側面を超えた心情的な思いれがあるので、なおさらです。

ところが、2代目、3代目の経営者は、この思い入れの部分が、良い意味で希薄です。
そのため、自身の状況や会社の状態を冷静に判断して、すっぱりと決断できるのだと思います。

とはいえ、2代目、3代目の経営者が、先代の作り上げた会社を粗末に扱っているかというと、決してそうではありません。
皆さんがおっしゃるのは、「先代社長がなくなって10年間経営をしてきて、義理は十分果たしたので、後は自分のやりたいことをしたい」であったり、「父親が残した会社の借金は全て返し終わったので、ここで一区切りつけたい」など。
先代の想いを十分斟酌し、自分なりの責任を全うした上で、新たな一歩を踏み出されているのです。

2代目、3代目の経営者は、比較的若く健康な状態で、エムアンドエーを決断されるケースが多く、エムアンドエー後も引退せずに別会社を起こすなど、活発な経済活動を行う方が多いです。
意欲と能力がある2代目、3代目の経営者が、先代の会社で培った経営力を、自信が本当にやりたい分野で発揮することが、日本経済復活の一助になることは間違いないでしょう。

籠谷智輝

11/Dec.2012 [Tue] 12:19

店舗型ビジネスのM&A

たまたまですが、最近お手伝いしている案件やご相談を受ける案件で、店舗型ビジネスの比率が高くなっています。

M&Aが良く行われる店舗型ビジネスには、外食業、フィットネスクラブ、エステ、美容院、ネイルサロン、調剤薬局等があります。

(参考)
業界別M&A情報:外食業・飲食店のM&A・売却・譲渡
業界別M&A情報:スポーツクラブ・フィットネスクラブのM&A・売却・譲渡
業界別M&A情報:エステサロンのM&A・売却・譲渡
業界別M&A情報:ネイルサロンのM&A・売却・譲渡
業界別M&A情報:美容院・美容室のM&A・売却・譲渡
業界別M&A情報:調剤薬局のM&A・売却・譲渡

店舗型ビジネスでは立地が最重要となるため、M&Aの買い手の目的としては好立地の獲得であるケースが多いです。
また、フィットネスクラブ、エステ、美容院等の会員や固定客が存在するビジネスでは、顧客の一括獲得も重要な買収の目的の一つとなっています。

他のビジネスのM&Aと比較した場合の店舗型ビジネスのM&Aの特徴としては、事業譲渡の割合が高いことが挙げられます。
他のビジネスのM&Aでは株式譲渡が圧倒的に多くなるのに対し、店舗型ビジネスでは買い手が黒字店舗だけの譲渡や必要な立地の店舗だけの譲渡を買い手が希望するケースがあるため、事業譲渡の割合が高まります。

インテグループでは数多くの店舗型ビジネスの支援実績がありますので、店舗型ビジネスの売却をご検討の経営者様は、お気軽にお問合せください。

籠谷智輝

インテグループの店舗型ビジネスの成約実績(一部)

後継者不在の中、65歳で引退するため、美容室チェーン(売上:約1億円)を、規模拡大を目指す美容院・エステ・外食業を展開する複合企業に売却。
事業の選択と集中のため、居酒屋5店舗(売上:約3億円)を、外食事業の規模拡大を目指す人材派遣会社に売却。
借入金の返済のため、業績のよい居酒屋店舗(売上:約8,000万円)を、外食業への進出を希望する食品小売り企業に売却。
別事業に専念するため、都心の認可・認証外の保育園2園(売上:約5,000万円)を、新規事業獲得を目指す給食会社に売却。
学校設立の夢を実現するため、エステ会社(売上:約3億円)を、新サービス獲得を狙う化粧品会社に売却。

29/Nov.2012 [Thu] 11:02

初心に返る

先日、ある中堅証券会社のM&A部門から協業したいとのお話しがあり、担当者と面談をしました。

担当者は、真面目そうな好青年だったのですが、少し話をしてみると、M&Aについてあまり詳しくなさそうでした。

業界経験を尋ねると、案の定、銀行から転職して2か月程度の新人との回答。

誰にでも、経験の乏しい新人の時期はあります。
ただ、少なくとも同業に協業を申し入れるのであれば、それなりの勉強をしてからくるべきだしょう。
実務経験の蓄積には時間がかかるとしても、業界の情報や一般的な知識は、1か月もあれば十分習得できます。

どこかのんびりしているというか、必死さがないように感じました。
こういう言い方をするのは大変恐縮ですが、所詮大組織のサラリーマンなのでしょう。

別にサラリーマンがダメで、経営者が偉いなどというつもりはまったくありません。
大きな組織で活躍するには、相当の能力が必要であることに疑いの余地はありません。

ただ、中小企業のM&Aアドバイザーとしては、、サラリーマン意識のままでは、不適格だと思います。
会社を売却するということは、経営者にとって大変な決断です。
M&Aアドバイザーは、その経営者の想いに共感できなければいけません。
自信が育ててきた会社を売却するという決断の重さは、会社経営を経験した人間にしか分からないと思います。

偉そうに説教めいたことを書きましたが、翻って、自分自身は完璧なのかというと、反省すべき点があるのも事実です。
日々の業務の中で、社長の想いに寄り添うという意識が薄れがちになっていないか、社長の決断の支援するという責任の重さを痛感できているか、今一度、棚卸をしてみたいと思います。

あまり内容のなかった新人さんとの面談でしたが、初心に立ち返ることができたという意味で、
大変有意義な時間となりました。

籠谷智輝

02/Nov.2012 [Fri] 12:09

エムアンドエー(MアンドA)アドバイザーの見分け方

先日、ある社長とのお話の際に、良いM&Aアドバイザーを見分ける方法が話題にのぼりました。

良いM&Aアドバイザーの要件としては、たとえば、以下が考えられます。
エムアンドエー(MアンドA)の専門知識が豊富
●対象業界におけるエムアンドエー(MアンドA)の経験・実績が豊富
●誠実である

しかし、専門外の人間が、これらの要件に照らして、アドバイザーの良し悪しを正しく判定することは、現実には難しいでしょう。
特に、上記要件の中でも重要性が高いエムアンドエー(MアンドA)の経験・実績については、本人の自己申告を信じるしかなく見抜くのは至難の業です。
たとえば、金融機関で30年間エムアンドエー(MアンドA)の仕事をしていましたと標榜している人でも、実際には、組織から上がっている情報をつないでいただけで、エムアンドエー(MアンドA)の実務能力には乏しいようなケースも少なくありません。また、こんな有名な案件に関与しましたと経歴上名乗っていたとしても、複数名のチームの末席で雑用だけをしていたという可能性もあります。

このように実績・経験を外部から判断するのは難しいのですが、経験の乏しいアドバイザーを見抜くためのポイントは、いくつかあります。

①M&A専業ではない
M&Aアドバイザーを自称する人は、会計士・税理士・弁護士等の専門家、コンサルタント、個人ブローカー等多岐に渡りますが、M&Aアドバイザーを本業としていない方は、経験が浅いと判断して間違いないでしょう。
兼業アドバイザーの多くが、昨今のM&Aブームにあやかろうと、M&Aサービスも提供していると標榜しているに過ぎず、取扱い実績がほとんど無いようなケースがほとんどです。
M&Aアドバイザーという仕事は、別の仕事の片手間でできるようなものではありません。情報収集に相当の時間とコストを投入する必要があり、兼業でなりたつ事業ではないのです。また、収益面でも、M&A業務で継続的な成約実績があるのであれば、別事業をする必要はないはずです。
事実として、成約実績が多く、業界内での評判が高い会社や個人アドバイザーは、全て、M&A業務専業かM&A業務を本業としています。

②M&Aに関する資格を持っている
現在、M&A業務を行うための公的な資格は存在しません。世に存在する「M&Aアドバイザー」や「M&Aスペシャリスト」なる資格は全て、民間企業が勝手に作って運営しているもので、ここ数年で開設されたものが多く、資格としての歴史も古いものではありません。
M&Aアドバイザーにとって、専門知識の習得は必須であり、必要な専門知識を体系的・効率的に学べる資格そのものについては、一定の意義があると思います。
ただ、間違いなく言えるのは、そのような資格を取ろうとする人は、資格を取る時点では、M&A経験のない素人であるということです。
経験豊富なアドバイザーは、今さら、エムアンドエー(MアンドA)の民間資格を取る必要などありません。
つまり、エムアンドエー(MアンドA)の資格をもっているということは、ちょっと前まで素人でしたと自白してくれているということです。
差し出された名刺に資格が書かれていたら、経験が浅いアドバイザーではないかと疑ってみた方が良いでしょう。

③安請け合いをする
経験豊富なアドバイザーほど、エムアンドエー(MアンドA)の成否や売却金額の見込みについて、慎重な態度をとります。一方で、経験が浅いアドバイザーは、なんでも安請け合いをします。
中小企業のエムアンドエー(MアンドA)というのは、決して成功率が高い世界ではありません。全ての会社が、思い通りの価格で売れる訳ではないのです。
相談内容次第では、依頼を断らざるを得ないこともしばしばあります。
そのような現実の中で、100%売却可能だと言ったり、非常に高額な売却見込み額を提示してくるようなアドバイザーは、経験不足で業界の現実を知らない素人か、着手金だけ取ろうとする悪人の、どちらかでしょう。

関連ページ > M&A仲介会社の見分け方
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11/Oct.2012 [Thu] 11:22

リスクの捉え方

月末月初で、2つの案件の調印式が開催されました。

この2つの案件は、業種や規模は全く異なるのですが、ある共通点がありました。
それは、財務状態・業績は非常に良いが、事業上のリスクが強く意識されたため、買い手候補がなかなか出てこなかったということです。

1社は、事業の特性上、顧客が従業員についているため、従業員の離脱が売上減につながるというリスク、もう1社は、売上の大半が1社に集中しているため、この顧客を失うと売上が激減するというリスクを抱えていました。
2社とも、打診開始当初は、多くの買い手候補企業の興味を引きましたが、大半の買い手候補は、リスクを懸念するあまり見送りという判断をしました。

最終的に、この2社は買収したのは、ともにオーナー系の企業でした。
オーナー社長が、リスクを取ったうえで、買収を決断しました。
もちろん、最終契約前に、従業員の中のキーパーソンと面談したり、主要顧客と面談したりすることで、リスクの顕在化を回避する手段を講じた上での決断です。

客観的にみて、両案件とも、適正な売却金額で合意しており、シナジーもかなり見込まれる非常によい取引でした。

すべてのビジネスには、リスクがあります。
M&Aにも、当然リスクがあります。
大事なことは、リスクの有無ではなく、そのリスクが顕在化する可能性がどれぐらいあるのか、回避する方法はないのか、リスクと比べてリターンはどれくらいあるのか、ということではないでしょうか。

籠谷智輝

02/Oct.2012 [Tue] 13:50

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